麻雀プロの小林剛プロは麻雀プロの中でもトッププロのひとり。その印象や実績などをお伝えします。
自団体のタイトル戦優勝3回、麻雀ファンの注目度が非常に高いRTDリーグ2018優勝など、その実績と実力は十分です。
そして2018年から発足した麻雀プロリーグ「Mリーグ」ではU-NEXTパイレーツに所属。
ドラフト1位指名受け、チーム最年長でもあることからチーム内では「船長」と呼ばれる、頼れるチームリーダーです。
小林剛プロの印象は
容姿
ぱっと見では童顔なので身長も低い印象を受けるものの、中肉中背のしっかりした体格。食べることが好きで、スイーツも好きな40代男性です。
対局中はその確率に基づくロジカル思考の雀風と、アガるときも放銃するときも表情が変わることがないことから「ロボ」と呼ばれることもあります。
また無表情かつ機械的な効率重視のスタイルから「麻雀サイボーグ」のキャッチフレーズで呼ばれています。
小林プロの趣味のひとつはカラオケ。その容姿から想像しづらいのですが、かなりの美声です。
麻雀番組「熱闘!Mリーグ」の密着取材でクローズアップされて以来、その歌声を披露する機会が増えています。
雀風
アガリの速さを目指しつつ、守備とのバランスもとるスピード重視の雀風。
自分自身が速くアガって他家のアガリをつぶすことで、自分の失点を防ぐ「守り」になるという思想を強く打ち出しています。
そのためポンやチーの鳴き仕掛けは多め。小林プロは「鳴いたときよりも鳴かないときの理由をみてほしい」とコメントしています。
アガリの速さを優先するためアガリの点数は低めになりがち。そこはアガリの手数の多さでカバーしています。
ポンやチーの鳴きを重視する麻雀プロはいままで見たことがありましたが、ここまで徹底する雀風と思想を見たのは小林プロが初めて。小林プロの雀風を見て度肝を抜かれました。
極端で目立つ雀風なので非常に魅力的に見えます。しかし鳴いて手牌が少なくなるので守備とのバランスを取ることが難しいです。
小林プロの雀風は安易に真似すると、他家のリーチに対してあっという間に安牌がなくなり手詰まってしまいます。そのため安易に「真似るな危険」な雀風です。
模範的な打牌モーションが小林プロの特徴のひとつ。動きそのものは地味ですが、綺麗で無駄がない摸打をします。
気づきにくいのですが、放送対局では視聴者が見やすい摸打を常にしています。アガリの手牌や鳴いた牌など必ず寄せて、画面からはみ出すことがありません。
白熱する対局中に、常にこの所作をできている麻雀プロは最近は増えてきてきました。その中でも小林プロの所作は際立っているように感じます。
魅力
麻雀プロとしては常に優等生の立ちふるまい。しかし雀力と雀風は規格外。とても枠には収まりきらない麻雀です。
ポンやチーからの圧倒的な速さのアガリに目を奪われます。
数ある麻雀プロ団体の中でも、小林プロが所属する麻将連合はプロを名乗るため「認定プロ」のハードルがとくに高いと言われています。
麻将連合の認定プロは麻雀の実力はもちろんのこと、麻雀の知識やマナーなど対局以外の部分も水準以上であることが認定プロ選出の条件のようです。
小林プロの愛称のひとつにフルネームの「小林剛」を省略した「こばごう」「こばごー」があります。
鳴いてアガリ点数が低いのが小林プロの雀風ですが、好配牌からスムーズに高打点のアガリをすると「ずるい小林剛さん」を略して「ずるごう」と呼ばれることも。
アガリの手数が多く、そのかわりに点数が低いのが雀風なのに点数が高いのはずるい、というところからきているようです。
対局中でもそうでなくても、いつも優等生で非のうちどころが見つからない印象です。
ツイッターの利用も積極的でほぼ毎日ツイートされています。小林プロの近況を知ることができるので、ファンの方はぜひフォローをおすすめします。
もしも自分がMリーグのドラフト指名をするなら1位指名は小林プロです。実力や実績、好みで考えると他にも魅力的な麻雀プロはたくさんいます。
しかし解説者としての面や健康麻雀を推進する麻将連合の認定プロであることなど、総合的に考えるとドラフト1位指名選手は小林プロです。
解説者
対局時と同様に、解説者として出演するときも模範的な優等生。局面の状況判断や対局者の思考を素早く、丁寧に解説してくれます。
声ははっきりと聞き取りやすく、内容は明快でわかりやすいです。
麻雀の基本について説明を加えてくれるので、初級~中級者が雀力の底上げをするのに適しているのではないでしょうか。
ポンやチーの鳴きが少ない対局者の解説をするときに「僕なら鳴きますね」という解説がよく聞かれ、麻雀プロによって雀風や考え方が違うことがよくわかります。
小林剛プロの実績は
獲得タイトル
- RTDリーグ2018
- 第3・7・9期将王
- 第3回野口賞受賞
- 他
麻雀団体としては比較的後発の麻将連合において、メディア露出No.1のトッププロ。
トッププロを招いて1年間のリーグ戦を戦うRTDリーグの優勝は麻雀ファンの注目度も高く、非常に価値があります。
そのRTDリーグ2018では内川幸太郎プロとの激戦を制してのタイトル獲得となりました。優勝が決定する最終戦は息苦しいくらいの雰囲気で、リアルタイム視聴していて見ごたえ十分でした。
AbemaTVでプレミアムプランに加入すると視聴可能ですので、気になる人はぜひ視聴してみてはいかがでしょうか。
Mリーグ
U-NEXT Piratesから第1巡指名を受けて、Mリーガーとして活躍しています。
Mリーグ2018のレギュラーシーズンは勝ったり負けたりで、本来の調子を発揮できないままシーズンを終えています。
RTDリーグ2018の優勝で対戦相手から研究・マークをされた結果かもしれません。
「パイレーツ」の名を冠したチームで、ドラフト1位、年長者のため「船長」の名で呼ばれています。
Mリーグ2019シーズンは堅調な戦いぶりを見せ、チームメイトを引っ張っています。
四暗刻単騎を放銃したときでも、表情がぴくりとも動かなかったことは話題になりました。抜群の安定度です。
シーズン | 所属チーム | チーム成績 | 個人成績 |
2018 | U-NEXT Pirates | 5位 | ▲115.6pt(15位/21人) |
2019 | U-NEXT Pirates | - | - |
RTDトーナメント
RTD2018ではBLACK DIVISIONを圧倒的な成績で勝ち抜け、セミファイナルも勢いそのままにファイナル進出をきめました。
RTD2018ファイナルは激戦を制して見事に優勝。大きな結果を残しました。
RTDトーナメントは予選グループAでの対局となりましたが、まさかの初戦敗退。昨年度優勝者が予選で姿を消しました。強豪が集まる対局では何が起こるかわかりません。
予選グループAの最終局。鳴きを入れたことで小林プロの局面を厳しいものになった面もあります。しかし「この牌を鳴いて勝ってきた」のが小林プロ。悔いはないと思います。
さいごに
小林剛プロの印象や実績の紹介でした。
アガリが速い、個性的な雀風、打牌も丁寧、解説も丁寧、タイトルも複数獲得。
対局中もその他でも、その模範的なプレーや行動が際立ちます。
特にその独特の雀風はぜひ見てほしいトッププロのひとりです。
いままでの麻雀のセオリーを塗りかえるかもしれない麻雀プロのひとりだと感じてます。
麻雀をより知っていただくことができれば幸いです。最後まで見ていただき、ありがとうございました。