麻雀プロの瀬戸熊直樹プロは強さと真面目さで知られるトッププロのひとり。
その印象や実績などをお伝えします。
タイトル戦の優勝は所属している自団体のリーグ戦「鳳凰位」を3回獲得。
その他にも「十段位」を3回、「發王位」を1回など、数多くのタイトルを獲得してます。
麻雀プロリーグ「Mリーグ」ではチーム雷電に所属。
2019年のシーズンでは個人成績上位を争う活躍を見せてます。
また所属団体の日本プロ麻雀連盟では多数の会員をまとめる理事の立場にも就いてます。
麻雀のプレイヤーでもマネージャーでも、安心して頼れる存在の麻雀プロです。
瀬戸熊直樹プロの印象は
容姿
瀬戸熊プロの見た目は細身中背の印象。
目もとの泣きぼくろが特徴的で、歌舞伎役者を思わせる艶っぽい雰囲気を感じさせます。
黙っていると真面目そうに見えます。そして話をするとやはり真面目なコメントが多く見られます。
対局中は背筋がピンと伸びた姿勢でいることが多く、独特な雰囲気を持つ麻雀プロのひとり。
テレビドラマの出演経験があることからも、その容姿に対する評価の高さが伺えます。
また対局中に苦しい局面での辛そうな表情も魅力的で見る人をひきつけます。
雀風
瀬戸熊プロの雀風は王道のメンゼン派で、ポンやチーの鳴きは少なめ。
押すときは押し、引くときは引く。王者の風格を感じさせる堂々とした雀風です。
キャッチフレーズは「卓上の暴君」。
瀬戸熊プロがひとりでアガリ続ける姿から多く見られることから、その名がつけられてます。
メンゼン主体の雀風なので、高打点を狙いになることが多いです。
メンゼン派の麻雀プロの話題になると必ず瀬戸熊プロの名前はあげられます。
ここ近年はポンやチーの鳴き主体の麻雀が台頭している中、メンゼン派の雀風を支える大黒柱です。
対局中は前後の関連性や経過を重視する傾向が多く見られます。
他家の先制リーチを受けて後手をふんだとしても、経過が順調で勝機ありとみれば果敢に押し返してアガリきる、という場面もしばしば。
しかし他家に対して分が良さそうに見える局面で攻めを抑えて守りを重視することも。
瀬戸熊プロ自身がそのときの感覚で攻めと守りを使い分けているようにも見えます。
また瀬戸熊プロが親で連荘してアガリ続ける姿が「くまくまタイム」と呼ばれ有名です。
この瀬戸熊プロが局面を支配する時間は、派手なアガリがたくさん出てファンや視聴者は面白いです。
しかし対戦者からはアガられ続けて大変、と敬意をこめて「くまくまタイム」は恐れられてます。
「くまくまタイム」が有名であるため周囲からかなり警戒されており、最近は鳴りを潜めているようです。
魅力
瀬戸熊プロの麻雀の魅力はハイレベルでバランスがとれた攻撃力と防御力。
攻めと守りを状況に応じて使い分けます。
攻めと守りが比較的はっきりと出る雀風が特徴。
同じ瀬戸熊プロが打っていると思えない程、打牌の選択が極端にかわることがあります。
その打牌選択がピタリとハマったときには見ていてとてもかっこいいです。
瀬戸熊プロの押しと引きは見ると真似をしたくなってしまいます。
また対局中の姿も魅力的で勝負師としてのオーラを感じます。
対局時に瀬戸熊プロが相手に与えるプレッシャーはものすごく強そう。
しかし対戦相手もたいていはトッププロなので、プレッシャーはお互い様なのかもしれません。
既婚者の瀬戸熊プロは麻雀番組「熱闘!Mリーグ」の密着取材時に家庭の顔も披露してます。
番組では奥様に頭が上がらない様子で放送されていました。
もともと瀬戸熊プロの前職は建築関係の会社で会社員をしていたとのこと。
そこから会社員を辞めて、麻雀プロ一本の道を進んでます。
麻雀プロの道を進む選択を認めている奥様は、瀬戸熊プロの最大の理解者ではないでしょうか。
瀬戸熊プロ自身も「(奥様に)麻雀プロをさせて頂いている」とのコメントをしてます。
瀬戸熊プロと奥様の信頼関係の深さを感じます。素敵なおふたりです。
解説者
瀬戸熊プロは解説者としても王道。
基本をしっかり押さえている解説はとてもわかりやすいです。
その局面での状況の把握、対局者の思考などをフォローしていきます。
また瀬戸熊プロ自身や対局者とのエピソードも披露しながら、楽しく話を進めてくれます。
特に藤崎智プロと一緒に解説するときは相性がバツグン。
おふたりの話を聞いていると、楽しいエピソードや掛け合いがたくさん聞けてとてもお得です。
雀力向上の面でも、とても勉強になるセオリーや考え方などを機会あるごとに解説してくれます。
麻雀を楽しみたい人、麻雀が強くなりたい人に瀬戸熊プロの解説はおすすめです。
瀬戸熊直樹プロの実績は
獲得タイトル
- 第26・27・29期鳳凰位
- 第28・29・30期十段位
- 第14期發王位
- 第6・9期無双位
- 他タイトル獲得多数
勝ち続けることが難しい麻雀での多数のタイトル獲得。
瀬戸熊プロのタイトル数の多さが並ならぬ強さと実績の証です。
特に「鳳凰位」は日本最大規模の麻雀団体、日本プロ麻雀連盟の所属プロが条件。
さらに挑戦できるのはA1リーグ12名と、現タイトルホルダーの合計13名のみ。
この狭き門をくぐり抜けて、鳳凰位のタイトル獲得3回はとてもすごいことです。
Mリーグ
瀬戸熊プロはチーム雷電から第2巡指名を受けて、Mリーガーとして活躍中。
Mリーグ2018のレギュラーシーズンではいつもの実力が発揮できない苦戦を強いられました。
チーム雷電はファイナルシリーズ進出ならず、不本意なシーズンでした。
当初は瀬戸熊プロには珍しい前髪を上げる髪型が見られました。
しかし、その後は前髪を下ろすいつもの髪型に戻した模様です。
Mリーグ2019のレギュラーシーズンでも開幕当初は苦戦からのスタート。
しかし徐々に調子を上げて、80000点超えのトップ獲得など実力を発揮。
個人成績の上位を争うほどの成績をあげてチーム雷電を力強く牽引してます。
今年こそファイナルシリーズへ、そして優勝へ。「雷電の麻雀は面白いんです!」
シーズン | 所属チーム | チーム成績 | 個人成績 |
2018 | チーム雷電 | 7位 | ▲283.4pt(20位/21人) |
2019 | チーム雷電 | - | - |
RTDトーナメント
RTD2018はBLACK DIVISIONを勝ち抜け、ファイナルまで進出。
決勝戦は終盤まで粘りましたが惜しくも3位でした。
しかしRTDトーナメント出場権はしっかり獲得してます。
瀬戸熊プロはRTDトーナメントでは予選グループDに出場。
石橋伸洋プロの小四喜ツモアガリなどの乱戦を切り抜け、2位を確保しました。
クォーターセミファイナルAは2回の対局で3位までがセミファイナル進出の珍しいルール。
しかし勝負手が入るものの、めくり合いでことごとく負ける厳しい展開でした。
1回戦でラスになり、2回戦では他の3者が瀬戸熊プロを抑え込む展開に。
3位まで勝ち抜けルールの特殊性がでた半荘でした。
瀬戸熊プロにとって残念な結果でしたが、ルールの特殊性がとても参考になる内容でした。
さいごに
瀬戸熊プロは麻雀の強さも王道、解説も王道、タイトル戦優勝も多数。
さらに日本麻雀連盟の理事を務め、人の注目を集める華があります。
ロールプレイングゲームの「勇者」のようなオールラウンダーです。
所属団体である日本プロ麻雀連盟の運営にも尽力。
麻雀のプレイングマネージャーとして、多くの麻雀プロの頼りになる存在です。
将来は佐々木寿人プロなどと共に、まとめ役となるのではと期待してます。
プレイヤーとしても、管理者としても、これからのさらなる活躍に期待してしまう麻雀プロです。
麻雀のことをさらに知っていただくことができれば幸いです。
最後まで見ていただき、ありがとうございました。