麻雀プロの多井隆晴プロは麻雀プロの中でもトッププロのひとり。その印象や実績などをお伝えします。
実力は自団体のリーグ戦で優勝4回、その他にもいくつものビックタイトル獲得しており、そのタイトル獲得数は現在の麻雀プロの中でもトップクラスです。
また多井プロは麻雀団体RMU(アールエムユー)を設立、自身が代表となって団体運営に関わり、多くの麻雀プロ・会員を育成しています。
さらに麻雀プロリーグ「Mリーグ」では渋谷アベマスに所属。チーム最年長の兄貴分としてメンバーの精神的な支柱となっています。
麻雀のプレイヤーとしても、自団体のマネージャーとしても活躍している麻雀プロです。
多井隆晴プロの印象は
容姿
映像でも見た目は体格はがっちりしている印象。Mリーグ対局時の渋谷アベマスのユニフォームがよく似合う体格です。
優しげな目と厚みのある体格からか、優しく温かい印象があります。
実年齢は40代、でも30代にも見える容姿。多忙なスケジュールをこなす体力と番組の出演で多くの人から見られることが若く見える要因かもしれません。
麻雀だけでなく容姿や衣装など、見られることにもプロ意識がとても強く、日頃から化粧品を持ち歩いて人前に出るときは必ずメイクをするそうです。
多井プロは麻雀番組の出演も多いのですが、麻雀以外の番組もよく出演されています。最近ではAbemaTVでのポーカー、競輪、競艇などの番組でも見ることが多いです。
麻雀団体RMUの代表を務め、番組やイベントゲスト出演も多く、ひとりでこなしているのが不思議なくらいよく見かけます。
雀風
メンゼン中心の手組みでポンやチーの鳴きは少なめ、アガリ打点の高さを狙う雀風で知られてます。
一方でポンやチーの鳴きをしたら高打点が予想され、他家の警戒度はぐんと上がります。鳴いてからの安い手のケースは少なく「信頼の多井ブランド」と言われています。
そのため多井プロの鳴き仕掛けに対して、対戦相手は「多井さんなら相応の(高い)アガリ点数」という信頼を込めて警戒をする傾向にあります。
麻雀のトッププロの中でも多井プロは実力、実績とも最強の部類に入ります。その圧倒的な強さからキャッチコピーは「最速最強」。
この「最速最強」のキャッチコピーは多井プロ自身が考えたもの。「最強」を名乗ることのリスクやハードルの高さは気にせず、言ったもの勝ちと軽い感覚で決めたそうです。
多井プロの麻雀の特徴のひとつは高い守備力。場の状況と相手欲しい牌を読む精度の高さで不要な失点をできる限り防ぐ打牌選択が絶品です。
また場の状況判断においては牌山にいる牌を予想して自分がツモることを期待する「山読み」の精度も高く、ペンチャンなどの愚形もツモる局面がよく見られます。
多井プロは勝つときに大差で圧勝することもしばしば。RTDリーグ2016ファイナルは決勝に勝ち上がったトッププロを相手に連勝、ダントツの結果で優勝したのはそのひとつの例です。
また最近ではMリーグ2018レギュラーシーズンにおいて終盤戦でその強さを見せました。4連勝を含む11連続連対という圧倒的な成績を残しています。
その結果、Mリーグ2018の個人成績は2位に大差をつけての1位獲得を達成しています。「最速最強」のキャッチフレーズどおりの強さです。
魅力
トッププロの中でも卓越して雀力で獲得タイトル数がそれを証明しています。まさに「麻雀に愛されし者」と言っても過言ではありません。
多井プロは麻雀の普及に力を入れている麻雀プロのひとり。メディア出演やイベントゲスト出演を精力的に行っていて、視聴者やファンが楽しむこと常に考えてます。
解説者としても最速最強。対局の出場者のエピソードを予めチェックしておくなど、麻雀以外の部分でも事前の準備に余念がありません。
また自団体の代表も努め、後輩をはじめとして多くの麻雀プロの育成に力をいれています。その役割のあまりの多さに、もっと仕事をセーブしていいのでは?と感じてしまうほど。
多井プロの話では「短い睡眠時間で目が覚めてしまう体質」なので起きてる時間が長いから、と言ってます。しかしその多忙さは病気にならないか体調が心配になるほどの働きぶりです。
さらにツイッターも毎日多くのツイートをしてます。対戦・出演の前から帰宅後の夜遅くまで、時間が許すかぎりファンに姿を見せてくれます。
Mリーグのチーム記者会見では選手コメントを後輩の白鳥プロ、松本プロのふたり任せてマイクを渡す配慮を見せ、麻雀団体の垣根をこえて若手育成を考えていることが伺えます。
かつて小島武夫プロが「ミスター麻雀」と呼ばれ、麻雀の普及に大きく貢献しました。多井プロは現代のミスター麻雀になる可能性を大いに秘めている麻雀プロといえそうです。
解説者
解説の腕前も超一流。解説者のときには出場者の情報のチェックにも余念がなく、楽しく面白い解説を繰り広げてくれます。
基本的なセオリーや確率についての解説はもちろんのこと、多井プロは他の麻雀プロの研究に時間をかけることでも有名。局面の状況判断から出場者の思考までしっかりフォローしてくれます。
視聴者へのサービス精神が強いことから、面白く盛り上げるためにくだけた口調になることもあります。そしてそういうときは必ず面白い話をしているので必見です。
解説中に名言(迷言)も多くあり「海より広いイーシャンテン」「手牌が赤ドラだらけ、ザリガニより赤い」など、面白い解説がたくさん飛び出します。
これらの他にも、多井プロは数々の名言(迷言)を残しています。
-多井語録-
・華々しい結果は果実に過ぎない。茎や幹をどうしっかりさせるかが大事
著書「多井熱」より
・ヒサちゃん(佐々木寿人プロ)のリーチなのに待ちが2個ある!
・マウンテンファイブ!
・純カラボーイ
・石橋さんはたまに猫が打っているときあるからね
・ぼくは特急券を乗車拒否しちゃうから特急券じゃないんだよね
・リーチ、達也でマンガンだからね
・アガリに向かうときは、切る牌の選択って簡単。でもオリるときは、切る牌を決めの難しいんだよね。
・スタジオのトイレ、掃除してるしね
・麻雀は肉を食わないと勝てない
・地震、雷、火事、親リー
・確率の向こう側に僕ら生きてるんすよ
多井隆晴プロの実績は
獲得タイトル
- RTD2016
- 日本シリーズ2015・2016
- 第31期王位
- 第1・9期日本オープン
- 第1・3・6期令昭位
- 他タイトル獲得多数
獲得タイトルの多さがその実力を証明しています。
自団体のリーグ戦である令昭位を3期獲得をはじめとして数え切れない程のタイトルを獲得。トッププロ同士で長期のリーグ戦を戦う麻雀ファン注目のRTDも決勝戦を圧勝して優勝してます。
麻雀は情報が全て見えないゲーム性により、勝ち続けることが難しい競技。しかしそのような状況をものともせず、多くのタイトルを獲得しています。
Mリーグ
渋谷アベマスから第1巡指名を受けて、Mリーガーとして活躍しています。
Mリーグ2018のレギュラーシーズンは個人ポイント1位の大活躍。特にシーズン終盤戦での11連続連対は圧巻で、チームをファイナルシリーズに導きました。
ファイナルシリーズで優勝は逃したものの、チームのリーダーとして後輩の白鳥プロ、松本プロをひっぱってファイナルの最後まで、粘り強く戦い抜きました。
Mリーグ2019シーズンは安定した成績を残しています。今後、昨シーズンのような爆発はあるでしょうか。
シーズン | 所属チーム | チーム成績 | 個人成績 |
2018 | 渋谷アベマス | 3位 | 476.3pt(1位/21人) |
2019 | 渋谷アベマス | - | - |
RTDトーナメント
RTD2018ではBLACK DIVISIONでリーグ終盤に苦しい展開が続き7位。そのためRTDトーナメントはサバイバルマッチ(入れ替え戦)からの出場となりました。
RTDトーナメントのサバイバルマッチでは奮闘するも4位敗退。序盤で恵まれない展開となり、終盤には苦しい条件をつきつけられる状況になりました。
苦しい展開の中でも、最後まで勝ち抜けを目指して三倍満のアガリを2度スルーした場面は、大きな見せ場を作り話題になりました。
さいごに
多井隆晴プロの印象や実績の紹介でした。
最速最強の強さ、解説が面白い、自団体の代表、タイトル獲得は多数、メディア出演は多数。
麻雀プロの中でもプレイヤーとして卓越した強さを持ち、さらに自団体の代表を務め、メディアの出演も多数と幅広く活動する麻雀プロは貴重な存在です。
麻雀のトッププロとしての強さに期待するのはもちろんですが、後輩の育成や麻雀の普及などの活動にも大きな期待を寄せてしまいます。
ほんとうにいつ寝ているのか、多井プロが心配になります。お体を大切に。
麻雀をより知っていただくことができれば幸いです。最後まで見ていただき、ありがとうございました。
多井隆晴プロをもっと知るには
ツイッターなどSNSを積極的に活用していた多井プロが2020年4月にYouTubeデビュー。
たかちゃんねるの動画で多井プロの麻雀以外の側面も知ることができます。
- YouTube動画「たかちゃんねる」
- ツイッター(@takaharu_ooi)
- 麻雀プロリーグ「Mリーグ」
- YouTube動画「麻雀の匠 多井隆晴 トッププレイヤーの思考に迫る」
- 著書 全速力~人気ナンバー1雀士が語る「ビジネスメソッド」