医療保険・生命保険は加入したほうがいいの?

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今回は住宅購入と保険加入の話です。マイホームって必要?保険って必要?明確に答えられますか。今回紹介する書籍にその質問のひとつの考え方、答えが書かれています。

自分の場合は少し悩みつつも住宅購入はローンは否定派、保険については子供がいないから不要派です。理由は割に合わないのではないか、効率が良くないのではないかという考え方からきています。

本書を読むことで住宅購入と保険の必要性の考え方が学べます。自分もとても参考になりました。人それぞれ状況や環境は違うので本書の内容にとおりにすべきか、一概には言えません。

しかし参考となることは間違いありません。その本書の内容を紹介していきます。

難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください! 山崎 元 大橋弘祐 著

経済評論家の山崎元さんがお金の増やし方について、本書で以下の5つの項目について解説をしています。

  • お金を安全に持っておく編
  • ちょっとリスクをとって運用する編
  • お金を使う編
  • トクする制度を使って実際に運用してみる編
  • 年金と確定拠出年金編

この5つの項目の中で直接お金を増やすことや投資ということには関係ないのですが、社会人になると考えたり、関わったりすることが多くなる「マイホーム」と「保険」を扱っている「お金を使う編」をとりあげます。

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マイホームは買ったほうがいいの?

住宅を購入したときのメリットとデメリット
【メリット】
・自分のものになるという精神的効用
・家賃を払わずにすむ
【デメリット】
・ローン(借金)を組むため、現金で買うよりも銀行の儲け分だけ損する
・自分のものになっても価値が残りづらい
・維持コストがかかる
売ったり貸したりするのが面倒(すぐに現金に換えられない)

難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!

なお「家を買うために銀行でローンを組むと生命保険に入らされる」そうです。これは知りませんでした。家を買ったことがないので。確かにそうですよね、ローンを組んだ人に亡くなったら銀行がとりっぱぐれます。銀行がそのような手落ちをするわけがありません。

本書では「死んででも金返せってことだよね」と書かれています。ローンを貸す側の真意を読み取ると、確かにそういう解釈になると思います。軽くこわいですね。

「新築マンションは価格の約3割は経費と売る側の利益だと言われている」書かれています。よく家にマンションの広告が入っていたり、モデルルームの案内が来ていたりします。これもがっつり経費なので、広告にでているマンションは割高という解釈もできます。

・資産価値と支払う金額を正しく比較して、家の購入を検討しなければいけない。
・とくにローンを組むと銀行の金利分だけ、余計にお金を払うことになる。
家は買わないほうが無難だことが多い。特にこれから人生が動く人は。
・もし買うなら新築マンションを避け、ローンをなるべく早く返すこと

難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!

本書では無計画な住宅購入には否定的です。購入するのであればよく検討することをすすめています。大きな金額での購入となるのでネガティブな面も多々あります。

一方でポジティブな面をあげてみると、住宅ローン減税の税制優遇はひとつメリットとなりえます。もうひとつ、結婚して出産前後のタイミングで住宅購入する人は自分のまわりにも散見されます。

乳幼児は鳴き声など、大きな音も出るので集合賃貸住宅などでは不自由や迷惑をかけることが多いことを考慮しているようです。また自由になる持ち家のほうが子育てをしやすいというのも理由のひとつです。

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医療保険は加入したほうがいいの?

・保険に加入して支払う保険料には保険会社の利益がのってくるので「損な賭け」である。
・健康保険加入者は「高額療養費制度」を受けられるので、保険適用内の医療であれば毎月払う金額の上限が決まっている。
・医療保険やがん保険には入らず、もしものときのために保険料を払ったと思って貯蓄をしておく。

難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!

基本的には無理に入る必要はないようです。しかし家族や特に子供がいる人は自分の身に何かあったときを考えると入っておくことで文字通り保険をかけられます。本書でも「家族がいないなら入らないほうがいい」と書かれています。

また保険も住宅ローンと同様に税制優遇が受けられるので確定申告や年末調整により実際の額面よりは少し安くなるようですね。

生命保険は加入したほうがいいの?

・自分が死ぬと家族が路頭に迷う。そんな人だけが生命保険に入る。
・生命保険に入る場合、ネットの生命保険の会社で10年~20年くらいの掛け捨て型、死亡保障のみの、特約のないシンプルなものに入る。
・保険料を抑えた分は貯蓄に回して、万が一のときのために備えておく。

難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!

また本書では「国民年金か厚生年金に加入していれば、残された家族には遺族年金がもらえる」と補足しています。

【遺族年金制度】
国民年金または厚生年金の加入者が死亡した場合、配偶者や子などにお金が支給される制度

難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!

死んだ後にお金が入ってくるので、確かに不必要に入る必要はないと感じます。「ネットの生命保険」であることの理由は広告費が少ない分、安い金額で入ることができるからです。

生命保険も医療保険と同様に家族や子供がいる人は自分の身に何かあったときのために保険をかけておくことができます。保険は大きな枠組みでの互助制度の一面もあるので持ちつ持たれつの考えで、加入を考えるのもひとつの考え方ではあると思います。

まとめ

【住宅購入】必要性は低い。もし買うなら新築マンションを避け、ローンをなるべく早く返す

【医療保険】基本的には「損な賭け」。健康保険加入者は「高額療養費制度」を受けられる

【生命保険】自分が死ぬと家族が路頭に迷う。そんな人だけが生命保険に入る。国民年金か厚生年金に加入していれば、遺族年金制度がある。

基本的に住宅購入、保険の両方とも売り手や銀行の利益が上乗せされているので割高であるという考えが本書に書かれています。必要に応じて最小限のものを、きちんと検討して購入するのがお金を増やすことにつながると解説されています。

自分は住宅購入はローンは微妙と思ってました。また保険はあまりメリットを感じておらず加入もしていませんでした。今回本書を読むことで住宅と保険の必要性の理解が深まり、とても参考になりました。

本書の本題は住宅や保険の他の章にある投資なのですが、住宅や保険の内容だけでもわかりやすくて内容が充実しています。投資も含めて興味がある方は一読をおすすめできる良書です。

参考になれば幸いです。最後まで見て頂いてありがとうございました。

書評
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