奉納将棋って何を奉納するの?

奉納将棋画像

今回は将棋の話です。 奉納将棋って知ってますか?以前に伊勢神宮に将棋が奉納されたことがあります。神社には様々なものが奉納されますが、将棋を奉納するときにはあるものを納めます。

それはプロ棋士全員が全力と精魂をこめて作るものです。いったい何を納めるのかについて説明していきます。

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奉納というと何を思い浮かべるか

奉納というと何をイメージするでしょうか。一般的なところで神社仏閣への奉納をイメージする人が多いのではないでしょうか。奉納するものはお酒やお米、食べ物などがよくあるところです。食べ物以外では芸術品であったり、草花などもありますでしょうか。

さらに他のものとなると形がないものが奉納されることがあります。能や舞いなどの舞芸やその他に相撲など、日本古来の伝統文化などがあります。これらは形として残るものではないのでその動き、所作を奉納することになります。

将棋で奉納するものとは

将棋を奉納するとなると、対局の模様や一手一手の指している様子も所作として優美なものではあります。しかし将棋の対局は時間をかけて行うことが多いので1日かけて対局を奉納するのは大変です。

しかし将棋の対局の結果として、物として残るものがあります。それは棋譜です。スポーツでいうところの対戦の記録にあたるものです。将棋は完全情報ゲームであることが大きな特徴で、全てが見えているので棋譜が残っていれば誰でも同じ対戦で同じ内容を再現することができます。

これが野球、サッカーなどのスポーツや麻雀、ポーカーなどのゲームでは対戦の記録が残っていても、スポーツは体調や状況により対戦中に全く同じプレーの再現は困難です。また麻雀やポーカーは見えない部分があるので対戦中に全く同じ局面の再現は極めて難しいです。

将棋の棋譜はそれを知っていれば対戦中に誰でも再現ができるのが特徴です。対局に注ぐエネルギーとともに、その結果生み出される棋譜を奉納します。それが奉納将棋です。

奉納将棋は滅多に行われるものではありませんが、将棋が奉納するに値するものという表れでもあります。長い時間をかけて積み上げてきたブランド、とも言えるかも知れません。

将棋のプロ棋士は対戦の模様をファンに見せるとともに、棋譜を生み出してスポンサーに棋譜を納めることが大切な仕事のひとつでもあります。新聞社などのスポンサーは納められた棋譜の掲載権を持ちます。それを朝刊や夕刊などに掲載するわけです。

将棋のプロ棋士の対局料はスポンサーから払われます。そのためプロ棋士同士の公式戦は対局料や自分の技量、プライドなどがかかった真剣勝負であります。それとともにスポンサーに最高の棋譜を納めるべく全力を出すことが求められます。

将棋は完全情報ゲームである再現性から、対戦記録である棋譜は高い価値があります。スポーツや他のゲームの記録も価値は認められているものの、完全再現は難しい点で対戦の模様やプレーに注目が集まりがちかと思います。

将棋は対戦の模様とともに対戦結果の棋譜にも注目が集まります。それゆえ奉納するに認められるのかもしれません。

まとめ

まとめるほどのことでもないのですが、奉納将棋で奉納されるのは対局に注ぐエネルギーから生み出される棋譜です。棋譜があれば誰でも対戦の内容を再現できることから対局の模様とともにその対戦の記録にも高い注目が集まります。

個人的にはいま広がりを見せつつある麻雀も奉納麻雀、のようなことが行われたら麻雀が世間に十分認められたと実感できていいなと思います。いまは麻雀の世間の認知度は将棋と比べると20年くらい後ろにいる印象でしょうか。

しかし自分は将棋も麻雀も、トッププレイヤーの凄さは遜色ないと感じています。これからに期待しています。

知識の足しになれば幸いです。最後まで見て頂いてありがとうございました。

雑記
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